スーパービーダマン 128 バーニングアトラス


1999年5月発売 780円(税別)

■コラム


このコラムは事実を元にしたフィクションです。
どの部分が事実でどの部分がフィクションかは各自で判断してください。


▼バーストショットとバーティカルショット

2006/12/05
バーストショットの問題点は、そのストロークの長さである。 長いストロークは操作性を損ねるだけでなく、機体全長を後方へ大きく伸ばし、 シューティングエリア内での機動性を制限してしまう。

この問題に直面していた開発者は、偶然にある現象に出会う。 PIビーダマンのストレートマガジンにビーダマをいっぱいに装填し、 そこにさらにビーダマを強引に押し込むと、 発射口からビーダマが発射されたのだ。

その原理はノーチラスポセイドンのトライデントローターと同じで、 トリガーの下向きの力がビーダマとの接触面の曲面効果により ビーダマの前進する力に変えられる。 この効果が、特殊なトリガーを使わずとも、 次のビーダマがトリガーとなって力の方向を変換してくれることが証明されたことになる。

彼は持ち前の好奇心から、 今度はビーダマが数発入ったストレートマガジンの装填口に棒を突っ込んだ。 そのときビーダマンの発射口からは、バーストショットが見事に炸裂した。 この発射原理を垂直なマガジンで可能にしものがバーティカルショットシステムである。

力の変換が完全な90度となったため、 ビーダマ待機位置の床面を特殊な形状にする必要があったが、 バーニングアトラスはこの機構を マガジン・トリガー・フットの一連をPIのトリガーモジュールとして取り出し、 ビーダマン本体は専用のCUタイプホールドパーツとすることで、 無駄のないバーティカルショットシステムを完成させた。 もちろん他のPIビーダマンにこのモジュールを取り付ければ、 最後に発射出来ないビーダマが残るものの、 通常のホールドパーツで運用することは可能である。

こうしてバーティカルショットシステムは、 トリガーを上から手全体で押すという入力方式により、 省スペース、かつ、安定性の高い多点射を放つことが可能となったのだ。

また、バーティカルショットシステムには、これ以外の非常に有効な効果もあった。 それは重力を利用し、加速させたユーザーの拳をトリガーに叩きつける「ハンマーショット」である。 下向き入力という特徴をフルに活かしたこのショットスタイルは、 発射臨界時のビーダマの速度を驚異的に高め、発射速度の著しい向上をもたらした。


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