【競技玩具研究所】 爆丸(2010〜) まとめ



爆丸ラインナップ

(ラインナップは今後こちらに集約する予定。)

爆テク カードデータ

(フレーム式効果別目次。現状爆テクのみ。データ不足空欄多し)


「爆TECH」先行レポート


爆丸データ

 

カードデータ

 

アソート実績データ


国内旧シリーズまとめページ

 

外部リンク


■概要




日本で2006年に登場した、立体玩具とカードゲームとをかけ合わせた画期的競技玩具「爆丸」。 当時、競技玩具方面ではイマイチだったセガトイズが相当力を入れ、アニメ化までされた爆丸ですが、 その商品展開のちぐはぐさなどから、残念ながらヒット商品とならず、 見事なまでのフェードアウトを見せてくれました。

しかしながらその裏側、海外展開においては、アニメとのタイミングが合い、異例の大ヒット。 2008〜9年にかけて、世界一売れた玩具だとか言う話も聞きます。

海外でこれだけ人気なのだから、発祥の地とも言える日本で売れないはずがない。 というわけで、かねてよりテストセールなどでタイミングを測っていたセガグループですが、 2009年末、むしろ2010年冒頭において、日本における商品展開を再開しました。

瞬間自動変形フィギュア「爆丸」と「トレーディングカードゲーム」の要素を併せ持つ基本的な概念はそのままに、 初期のものより一回り大きく、海外で一般化しているタイプの爆丸を基本とし、 複雑だったオフィシャルルールも簡潔にすることで、遊びやすく改善されています。

従来のシリーズで問題となった、大量の色違いを同時に発売する方式も改められ、 購入しやすい爆丸単品のブースターパックの発売バランスも良好と言えます。 惜しむらくは、新シリーズ第1弾の販売店舗が限られていることですが、 春からアニメが始まる事を考慮すれば、販売店舗数も徐々に増えると期待できます。 専用の新会社まで設立するセガグループの力の入れ様ですし、今回こそヒットしてもらいたいです。2010/01/12

■ルール関係メモ


・3つの爆丸の種類や属性の組み合わせは自由。
・ゲートカードは各色1枚ずつ合計3枚必要。
・アビリティカードは各色2枚合計6枚までデッキに入れられる。同じ名前のアビリティカードはデッキに2枚入れられない。
・前作のカードや海外のカード、パワーレベル550G以上の爆丸は使えない。つまり前作や海外の爆丸を使うのは可。
・シュート前に使えるアビリティカードは1枚のみ。
・1回のバトルに使えるアビリティカードは3枚まで。
・フュージョンアビリティカードは種となるカードと同時に出し、バトル中に使ったカードは1枚としてカウントする。
・原則として、アビリティカードの効果よりもゲートカードの効果の方が優先される。
・ラストワン宣言をしなかった場合、相手がもう1枚カードを獲得するまで、ゲートカードを獲得できない。


■「爆TECH」先行レポート

2010/07/03

コロコロ6月号で公表され夏のWHFで先行販売された、次世代爆丸「爆TECH(バクテク)」シリーズ。
その先行販売で入手できた「焔(フレア)ドラガオン」と「破(デス)ムニキス」を紹介して、
爆TECHシリーズがどのように次世代的なのかレポートしたいと思います。

コロコロの中での紹介は
「シュート時の力、ポップアウトの爆発力が段違いに高い」
「外殻にメタルを使用。ヒット時の衝撃が格段に増しそう」
となっています。
メタルの使用については、現状でも何体か存在しますが、それらは初回限定仕様という扱いで、標準的にメタルパーツが使われるのは、この爆TECHシリーズが初となります。
またポップアウト時に展開するアームパーツにメタルが使われていて、メタルパーツがポップアウトで展開するのは攻撃が高そうです。

具体的には以下の商品の内容から。



まずパッケージから。
今までのブースターとはデザインが刷新されたのもそうですが、 アニメキャラクターを前面に押し出しておらず、このシリーズがアニメ展開とは隔離された、玩具独自の展開ということを察することができます。
そもそも、昨年末日に商品展開を復活してから少しの間は、取り扱う店舗も少なく、それほど売れているようには思えませんでした。 それでも、3月にアニメがスタートしてからは取り扱い店舗が爆発的に増えると同時に、新製品を入荷してもすぐさま商品が売り切れてしまう大ヒット状態となりました。 しかし、それはあくまでアニメのキャラクター商品としての人気であり、アニメでのルールが実際と異なること、実際のルールが流行している同年代がターゲットであるベイブレードと比べても少し難解なことなどから、 あまり競技としての普及はしていないようでした。
実際、体験会は全国で多数開かれているものの、ほとんどがシュート体験会程度であり、実際のルールに則った大会等は滅多に開かれていません。

こういった問題に対するハードウェア的な解決策として、より競技性を高めたものが今回の爆TECHシリーズだと考えられます。
(もしかすると爆TECH自体が本来の目的であり、今までのアニメシリーズはそのための布石とも考えられますが)
その競技性の向上として採用されたのが「コンバートシステム」です。


爆丸の外殻の一部が着脱可能となっていて、他の爆丸と交換可能となっています。
その部位は、一つはポップアウト時に展開するボディサイドの部分で「クロス」と呼ばれ、 もう一つはポップアウトでは展開せず手動で可動する脚部分「ソール」と呼ばれます。
現時点では、材質がプラスチック製である「ノーマル」と金属製である「メタル」が、「クロス」と「ソール」それぞれに存在し、 それらと爆丸本体を組み替える(コンバートする)ことで爆丸の性能(重心位置やポップアウト威力)を変化させることができます。
こういったパーツの組み替えによる本体性能のカスタマイズは、流行しているベイブレードはもとより、 多くの競技玩具で適応されています。 そもそも、この概念は昔から、競技玩具全般における商品をヒットさせるための必須条件と考えられており、この概念の爆丸への適応が熱望されていました。
この夏復活するビーダマンも、初期の頃、それまでのキャラクター玩具路線から組み替え可能な競技路線にシフトして後に大ヒットとなりましたが、そのときの組み替えシステムも「コンバートシステム」と呼称されていたのも何か運命的なものを感じます。

では各爆丸についてもう少し具体的に。

まず焔(フレア)ドラガオン

その名前は、漢字を英語読みさせるだけでなく、それまでの主人公機とも呼べる「ドラゴノイド」とも異なったネーミングを行うなど、従来シリーズとは一線を画しています。
ステータスとしては、
・攻撃・バランスタイプ
・メタルクロス、ノーマルソール装備
・攻撃力:8、防御力:5、占拠力:4、コントロール:4、スタンド力:5
各パーツの重量は、焔ドラガオン本体:14.4g、メタルクロス:3.0g×2、ノーマルソール:0.6g×2、合計で21.6gとなります。
性能的には、まず、「クリティカルK.O.(スタンド状態の相手爆丸を弾き飛ばし、自身のポップアウト成功によってゲートカードをゲットできる)」の成功率が今までと段違いに高くなっています。 メタルクロスを装備した重量のあるアームが、ポップアウト時に左右へ展開して、スタンドしている相手爆丸のバランスを確実に崩していると考えられます。 そもそもクリティカルK.O.自体、非常に難易度が高く、事実上ゲーム中に成功させるのは不可能ではないかといわれていました。 このドラガオンはその幻の技ともよべるクリティカルK.O.を実戦で頼ることのできる切り札とすることに成功しました。これがステータスにおける攻撃力の高さの所以となっています。
また重量のあるメタルクロスがボディ中央左右に配置されている事から、シュート時の転がりも安定的ということができます。

次に破(デス)ムニキス

ステータスは、
・攻撃・バランスタイプ
・ノーマルクロス、メタルソール装備
・攻撃力:6、防御力:7、占拠力:5、コントロール:4、スタンド力:8
各パーツ重量は、破ムニキス本体:13.7g、ノーマルクロス:0.6g×2、メタルソール:3.2g×2、合計で21.3gです。
重量のあるメタルソールが本体下部に集中するため、重心が非常に低くなり、ポップアウト成功率とスタンド状態での防御力が非常に高くなります。
しかしその分、シュート時の安定性が悪いデメリットがあります。
これがステータスの防御力とスタンド力が高く、コントロール力が低いことに繋がっています。

ちなみに他の爆丸の重量は、ドラゴノイドが13.6g、 メタルパーツを装備している初回版のアルファード・ヒュドラおよびバルカンがそれぞれ17.2g、17.8gとなっており、 この爆TECHシリーズがどちらも21gを超えている事からすると、重量だけでは単純に爆TECHシリーズが勝っていると言えます。

またどちらの爆丸もパワーポイントが500を超えていました。
従来の爆丸のパワーポイントが一般的に350〜450程度であるのに対して非常に大きなパワーポイントを持っています。
物理的な重量のみでなくパワーポイントまで従来爆丸に勝っている事から、従来爆丸よりも有利にゲームを運ぶことができると言えます。

ちなみにゲートカードとアビリティカードのデザインも刷新されています。(裏面は同じ)

全体にメカっぽいデザインになった他、メインの絵もなんか写真とかCGとかになってます。
またカードの番号も新しくなっていて、 今まで大体ゲートカードが「BA000-GA-JP」でアビリティカードが「BA000-AB-JP」だったものが、 爆TECHシリーズではそれぞれ「BTC000-GA」「BTC000-AB」となって001番から始まっています。

以上のように、従来の爆丸とは色々と異なる爆TECHシリーズですが、 7月の一般販売ではドラガオンとムニキス以外にも爆TECHシリーズの爆丸が5種類同時に発売されます。
しかしそれら5種はコンバートシステムを採用しているわけではなく、一部は従来品の使い回しと認識できます。
またメタル部分を持つ爆丸が多いのは事実ですが、必ずしもメタルパーツを装備しているようには見えません。
おそらく爆TECHシリーズとは、アニメシリーズと隔離した国内オリジナルシリーズにおける総称であり、 メタルパーツを使うなど多少競技特化ギミックを持って入るものの、コンバートシステムなど特定のシステムを区切ったものではなく、明確なギミック的な違いはないものと考えられます。
しかし、アニメキャラに頼らず、競技に特化したこのシリーズの普及や、ほぼ同時に展開するセガの得意分野のアーケードカードゲーム筐体、もちろんまだまだ続くアニメとのタイアップなどを 多角的展開をすることで、爆丸ブランドの知名度と人気度の上昇を願いたいです。


■外部リンク

最終更新2010/02/24
セガトイズ
爆丸公式サイト
セガトイズ プレスリリース「爆丸有限責任事業組合設立」
セガトイズ プレスリリース「2009年米国トイ・オブ・ザ・イヤー大賞受賞」

競技玩具研究所
inserted by FC2 system