クラッシュビーダマンシリーズ終了から時間が経ち、メーカーも旧タカラからタカラトミーへと合併してしまったため、
ビーダマン復活は困難かと思われ始めた頃、ビーダーたちの希望を繋ぐかのように登場した異端シリーズ。
最大の特徴は、今までの標準ビー玉より一回り小さい鉄製の「メタルビーダマ」を標準で使用しているところにあります。
そして、強力なマグネットを埋め込まれた板状のターゲットに、
発射したメタルビーダマが吸着するアクションを楽しむのを主な遊びとしました。
小型のメタルビーダマを使うため、ビーダマン自体もかなり小型となり、
全身が一体となったボディに、ホールドパーツとトリガーが合わさったユニットを挿入し、
さらに機体の個性を出すためのヘルメットを被せるのみという、非常にシンプルな構成となっています。
全身が一体となっているボディは、
スパビーのアニメオリジナルビーダマンと同様、前後ボディと左右の腕、左右一体の脚の、各パーツから構成されていますが、
可動する腕以外のパーツはそれぞれ強力なスナップフィットや接着であらかじめ固定されていて、完全な分解は困難となっています。
これはボディ内部の、頭頂部、足裏、両肩の、合計4カ所に小型のマグネットが内蔵されていて、
それが単体で露出することを防ぐためと考えられます。
このマグネット同士の吸着により複数のビーダマンを上下左右に連結することが可能で、プレイバリューの一つとなっています。
ちなみに、ヘルメットパーツには小さな金属片が内蔵されており、
ヘルメットの頭部への固定は、この金属パーツと本体頭頂部の磁石の吸着を利用します。
一部商品でサーバーやバレルといった拡張パーツも採用されましたが、
ヘルメット以外のビーダマンボディやホールドパーツ、トリガーには変化がなく共通のものとなっています。
最終的には組立済みの大型乗り物商品が登場したこともあり、
競技用ビーダマンというよりか、むしろ爆外伝的な位置づけのシリーズだったのではとも言われています。
いずれにしろ、そのカスタム・拡張性や競技性の乏しさからか、
シリーズは大きく発展する事もなく打ち切りとなりました。
その後クロビーシリーズの登場までは、ビーダマンの構造を受け継いだとされる
「ポケモンバシューン!」でビーダーたちは夢を繋ぐこととなります。
2012/01/13